もう一人のアベル Another Abel

2019年9月4日

もう一人のアベル Another Abel

しかしカインは弟アベルに話しかけた。「野に行こうではないか。」そして、ふたりが野にいたとき、カインは弟アベルに襲いかかり、彼を殺した。主はカインに、「あなたの弟アベルは、どこにいるのか。」と問われた。カインは答えた。「知りません。私は、自分の弟の番人なのでしょうか。」そこで、仰せられた。「あなたは、いったいなんということをしたのか。聞け。あなたの弟の血が、その土地からわたしに叫んでいる。」(創世記4:8-10)

今週の日曜日は、礼拝後も沢山の兄姉が残ってディスカバリーグループの時間を持ちました。グループの聖書研究では、創世記の第四章を読みました。この箇所は、アダムとエバの初めての息子カインがその弟アベルを殺害した場面です。この物語については様々な疑問が出てきますし、人間がお互いに悪いことをしてしまうということにショックも受けます。この箇所は、私たちが罪を犯して神様に従わなかったときの恐ろしい結末を教えています。

私が参加したグループで、ある人が良い質問をしてくれました。「神様はどうしてカインがアベルを殺すのを止めなかったのでしょうか?」この箇所を読むと、神様がカインとアベルと親しく交わりを持っていたこと、ご自身の姿さえも現していたことが分かります。神様はカインの怒りと罪に対して警告を発しておられますが、カインは怒りと嫉妬によって弟を殺してしまいます。そのとき神様はどこにおられたのでしょうか?神様はアベルを助けることができなかったのでしょうか?アベルの捧げ物は神様を喜ばせていました。アベルが死ななければいけない理由はなかったはずです。

この質問に対する簡潔な答えは、悪いことが起きるときに、神様がそこに介入されるか介入されないか、その理由を私たちは完全に知ることはできない、ということです。私たちに分かることは、神様に従うかどうかという人間の選択を神様は尊重されるということです。神様は私たちが善を選択するように強制することはできません。神様はカインが心を入れ替えるように強制することもできなかったのです。私たちには選択の自由があり、神様に従わないという選択をしたから、罪が存在するのです。

しかし、私たちが神様について知っている別のことが、この質問に対する驚くべき答えとなります。「悪いことが起きたときに神様はどこにおられたのか?」実は、神様もその悪いことを共に経験しておられたのです。イエス・キリストがこの地上に来られたとき、彼自身が犯していない罪の罰として十字架上で痛ましい死を遂げるという宣告を受けました。イエス様はまったく罪のないお方だったのに、仲間の人間、つまり「兄弟たち」に嫉妬によって殺されたのです。イエス様はある意味で、もう一人のアベルなのです。神様はアベルが悲惨な形で殺されるのを止めませんでした。神様はご自身の御子が殺されるのさえ止めなかったのです。神様は罪の結果として起きることを止めずに、それを共に経験されたのです。神様はどこにおられたのでしょうか。神様はまさにそこにおられます。私たちの罪の犠牲として、そこにおられるのです。神様ご自身がその身に罰をお受けになりました。だから私たちは罰を受けなくてもよいのです。

Now Cain said to his brother Abel, “Let’s go out to the field.” While they were in the field, Cain attacked his brother Abel and killed him.  Then the Lord said to Cain, “Where is your brother Abel?” “I don’t know,” he replied. “Am I my brother’s keeper?” 10 The Lord said, “What have you done? Listen! Your brother’s blood cries out to me from the ground.(Genesis 4:8-10)

This past Sunday many of us stayed after the service to do a Discovery Bible Study on Genesis 4. The passage entails how the first son of Adam and Eve, Cain killed his brother Abel.  It’s a story that raises all kinds of questions and shocks us that people can be so bad towards each other.  It shows us the terrible effects of sin and disobedience towards God.

In my group, someone had a good question: Why didn’t God stop Cain from killing Abel?  It’s clear from the passage that God is closely communicating with Cain and Abel, and even showing his presence.  God warns Cain about his anger and sin, yet Cain murders his younger brother in anger and jealousy.  Where was God?  Couldn’t he have saved Abel?  Abel’s offering was pleasing to God.  He didn’t deserve death.

The short answer is we don’t know completely why God intervenes or doesn’t intervene when evil happens.  We do know that he respects humans’ choice to obey him or not.  He cannot force us to choose good.  He could not force Cain to change his heart.  Sin exists because we have freedom to choose and we have chosen to not obey God.

But the other thing we know about God is a surprising answer to the question: “Where was God during the evil things?”  God was the one experiencing the evil.  When Jesus Christ came to earth, he was sentenced to die a painful death on the cross, a punishment for sin that he did not commit.  He was totally innocent, killed by his fellow human “brothers” out of their jealousy.  Jesus in a way, is another Abel.  God didn’t stop the brutal killing of Abel.  He didn’t even stop the killing of his own Son.  He didn’t stop the effects of sin, he experienced them.  Where was God?  He is right there, allowing himself to be the victim of our crime; taking the punishment so we wouldn’t have to.